とりあえず魚を熟成させてみた③ ブリ・イカ・タイ8日目  ブリは今が旨さのピーク?

80センチ超のブリを捌いてから一週間、すっかり生臭さも消え、ふつうの台所に戻りました(ところで、寿司男子のたしなみとして、また、自宅寿司に対する家族の理解を得るために、台所の徹底的な掃除は欠かせません。ゴミをビニール袋に入れてきつく縛るのは当然のこととして、特に、飛散した鱗や排水溝に残ったカスがそのままにならないように、よくよく注意しています。さらに、シンク、キッチン台、床をしっかり水拭きし、アルコールスプレーで消毒します。そのようにして初めて、家族の理解を得ながらの楽しい寿司ライフを送らせていただいています)。

衛生的な保管を心掛けた。

魚の熟成には、日立の「真空チルド」を使っていますが、氷温だからといって油断は禁物。菌が繁殖しないように、次のようなことを心掛けました。

  • 水分が腐敗のもとですから、捌いた直後、魚に塩を振り1時間ぐらい置いて、ドリップを出します。
  • 魚は、桐の箱に入れて保管しますが、木が魚から出る水分を吸わないように、アルミホイルを敷きます。
  • 魚をキッチンペーパーにくるんで保管しますが、キッチンペーパーは惜しみなく使います。毎日水分が出るので、ペーパーを取り換えます。
  • 毎日魚を観察し、ときどき酢で湿らせたペーパーで拭いたり、からぶきしたり、心配な時は水洗いしたりします。
  • もちろん、真空チルドルームと桐の箱は、こまめにアルコールで消毒します。
何日たっても、水分が出続けます。

8日目のブリ

毎日観察していて薄々気づいてはいたのですが、ブリがどんどん変色して黒みを帯びてきました。また、独特の香りも。

黒みがかってきたブリ

ちゃんとした魚屋で買ったものであれば別段、今回は自分で捌いたブリなので、不完全な血抜き(内臓等の掃除を含む。)、不十分な下処理、包丁を入れすぎてガタガタな表面と、不安要素がたくさんあります。

表面拡大。照りが出てきました。

多分大丈夫とは思いながらも、多少不安が残ったので、一部変色の強い部分を取り除き、比較的色の綺麗な部分のみ使うことにしました。

なお、取り除いた部分は、実は、玉子焼きに入れました。捨てては罰が当たりますから!

熟成した、生ハムのような色になっていました。食べてみます。

8日目ブリの刺身

まったりしていて旨いです!

まず水分が抜けたので、味が濃い。そして、熟成により味が乗って、かつ柔らかい。ブリの旨味は1週間ぐらいがピークと聞いたことがありますし、まさに今が食べごろかも?

手間かけてよかった、本当に旨い!

8日目のイカ

次はイカです。

福岡にいると、よくイカの活き造りを食べるのですが、たしかに新鮮なイカもこりこりして美味しいのだけれども、やはり寿司にするなら柔らかいほうが良い。なので、熟成は必須ではないかと思うわけです。

8日目のイカ

8日目を迎え、水分は抜けた感じがわかりますが、色は特に変化ないような。

味はどうでしょうか。

そぎ切りにしてから細かく切ったイカ

味は、3日目ぐらいで食べた時と大して変わらないですね。

熟成させたイカに期待する甘味とかないです。このイカ自身のもともとのポテンシャルでしょうか。。

ただ、非常に柔らかくなりました。ねっとりして、寿司には良い具合かと思います。

8日目のタイ

熟成魚の最後は、タイです。

捌き方が下手すぎて、最初から身がずぶずぶだったため、腐敗が早いのではないかと、実は一番心配していたタイ。

ですが、しっかり水分が抜けて、良い感じにしまりました。

8日目のタイ

果たしてそのお味は??

こちらも、水分が抜けて、ギュッとした感じ。旨い。

ブリほどの感動はありませんが。

握りました。

エビは、ハロデーで買った冷凍もの。

玉子は、ホットサンドメーカーで焼いたものです。

刷毛がないので、指で醤油を塗りました。

玉子以外、大変美味しかったです。

なにより、腐ってなくてよかった。今後も、衛生第一でがんばります!

今日の発見

  • ブリは1週間ぐらいが食べごろ。本当においしい。
  • イカは、熟成で柔らかくはなるが、旨さのピークは3日目ぐらいかも。

すきやばし さぶろー

※魚の熟成については、「食品衛生に関するご注意」をお読みください。

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