津本式究極の血抜き④ 神津島からの「採算度外視セット」を37日間熟成!

いらっしぇえ! 毎度ご無沙汰しております、すきやばしさぶろーでございます。

赤ん坊の世話と仕事にかまけて、ブログの更新をつい怠りがちなこと、毎度伏してお詫び申し上げます。

かわいいから許してネ!

熟成魚をネットオークションで買う時代

さて、津本式究極の血抜き(魚体にホースを当て、水圧をかけ魚から血液を完全に抜くことを主な特徴とした血抜き方法)が広く認知されるようになり、その技術を習得した人も、全国的に増えてきました。

私の予言では、これから魚の流通革命が起こります。

すなわち、これまで、離島のような遠方で水揚げされた魚が食べたい場合、クール便等で直送の方法をとったとしても、届くまで数日かかっていたので、やはり鮮度の点で産地には敵わないみたいなところがあったかと思います。例えば、北海道のニシン。足が速すぎて、ここ九州ではなかなか旨い刺身が食べられません。

ところが、この、時間がかかるというウィークポイントを、逆に強力な武器にできるのが津本式究極の血抜きです。なぜなら、運んでる間に熟成が進み、傷むどころか、むしろ美味しくなるから。津本式は、内臓と血を徹底的に除くので、時間が経っても腐敗しにくいのです。

この血抜き技術により、先ほどのニシンの例でいえば、北海道の○○島○○村で漁れたニシンが、その場で完璧に血抜き処理され、船便で半月かけてイスタンブールの寿司屋に直送され、届いた頃には熟成され食べごろになっている、ということが可能になります。

イスタンブールの富裕層は極上のニシンの寿司が食べられ、北海道の漁師は通常よりもかなりの高値で売ることができる。そんな夢見たいな流通が、そのうち当たり前になるのではないかと。。。

と思っていたら、さっそくそんな人が現れました。東京の遥か南の離島、神津島からの革命です!

神津島熟成魚工房という、熟成魚専門店のパイオニア

クラウドファンディングによるお店立ち上げの時から興味を持っていた(なぜか登録がうまくできず、残念ながら寄付できませんでしたが。)のですが、神津島熟成魚工房という魚屋さんが面白いことを始めました。

神津島で水揚げされたor自分で釣った魚を、津本式の血抜き処理をして、ネットオークションで一般消費者に売る。配達中に熟成が進み、届いた頃には食べ頃。そんな、熟成魚販売に特化した、先駆的な取り組みです。

神津島なんて全然船の便数ないですからね、ここ福岡まで一体何日かかるんだ? とワクワクしながら、魚のオークションサイト、fishsaleで購入しました。

その名も、「オープン1ヶ月記念!採算度外視セット」!

熟成魚の数々。丁寧な手当てに感動!

落札してから10日後ぐらいですかね、届きました!

品名「熟成魚」。鮮魚よりずっとワクワクする♪

箱を開けると…

へぇ〜、全部グリーンパウチで包んだうえで、ちゃんとした真空パックになってるんだ。

アコウダイ

キンメダイ

メダイ×2

ユメカサゴ×3

のセットでした!

これで送料込み1万円ならたしかに採算度外視です。ありがと〜

まずキンメダイ。誰もが知ってる高級魚です。

袋を開けてみてたまげましたね。ペーパーが詰められまくり! エラにも腹にもヒレにもペーパー!

徹底的にドリップを取り除きにきてます。

そのおかげか、魚臭さが全くしません

また、鱗とか内臓も完璧に処理されてるので、台所が汚れません。妻に気を遣わなくて良い、これは凄いなあ!

血抜き完璧(^ω^)

届いた時には食べ頃とのことなので、さっそく頭を煮てみました。

味付けは要改善ながら、身はさすが旨い!

というわけで、寿司にする前に一度まとめますと、これまで色々な業者から魚をかいましたが、今回のがダントツで丁寧。感動ものでした。

神津島の熟成魚を握る

さ、では、いよいよ握っていきます。

キンメダイ1週間熟成

脂がバランス良く入ってて旨い!

アコウダイ1週間熟成

味がしないというか水っぽいというか、正直美味しくありません。

塩焼きやしゃぶしゃぶで食べると、クエみたいに肉厚で美味かったのになあ。生食には不向きなのかな?

ユメカサゴ14日間熟成

もちもちしてて美味しい。これといった感動はないけれども。

ユメカサゴ14日間熟成の昆布締め

旨みが強いのう!

ここで言い訳ですが、これまでの僕なら、数日おきに寿司を握り、熟成具合をチェックしていたことでしょう。

ところが、今は、仕事と赤ん坊の世話に追われて、寿司どころじゃない。全然握れませんでした。

で、魚たちは、気が付いたらほとんどが(妻と市の産後ヘルパーさんにより)煮魚になってました。メダイなんかは結局、寿司・刺身で食べませんでしたからねワロタ!

37日間熟成させたアコウダイ

そんなわけで、寿司を握らざること約1ヶ月。

気が付けば、真空チルドには、あのイマイチだったアコウダイが眠っています。

ようやく赤ちゃんも比較的手がかからなくなりつつあったので、休日に寿司にしてみました。全然期待してませんでしたが。

なお、お店の推奨は、あくまで届いた日から1〜2日で食べることであって、それ以降は当然自己責任でやってます。仮に食中毒で僕が死んでしまっても、お店には何らの責任もありません。

半身で熟成させてました。

津本式に幻想抱いている方にお断りしておきますが、ペーパー替えていたとはいえ、やはりけっこう匂いますよ!

でも、骨を外し皮を剥げば、しっとり綺麗な身が出てきます。

アコウダイ37日間熟成

ほら! みずみずしくて綺麗でしょう。

なにより、めちゃくちゃ旨くなってる!

香り、旨み、水分量、脂のバランス、全てが完璧に仕上がってます。

1週間の時はイマイチだったのに、5週間で至高のネタに。凄い変化だなあ!

まとめ

神津島の魚を堪能することができました!

それにしても、面白い時代になりましたね。今後、熟成魚専門店は増えていくことでしょう。ぼくは、やっぱ北海道の熟成ニシンを希望です!誰かお店始めて〜

すきやばし さぶろー